ダニ対策 投稿者:86net 投稿日:2019/03/15(Fri) 16:58:38 No.17942
何故か今年は関西から西の方の問い合わせが続きます、 以前我が家から嫁いだ方々のために送った「嫁ぎ先の皆様へ」 を少し改正し発信いたします。
この板には 西方の方が多いので私のブログにアップする前に載せる事と致します。 すすめさん宜しくです。
平成最後の分蜂期がまもなく始まろうとしております、 今年もお問い合わせを頂きましたの「嫁ぎ先の皆様へ」を再々度発信いたします。
薬剤投与には当然のごとく、それに見合った投薬量と、 継続的な投与間隔と投与方法が 必要です。 ただ漫然と投与すればいいものではありませんし、効果を得られません。 併せて薬剤投与は最も効果的に使用する必要があります。 的確な投与の方法でないといかに効果ある薬でも場合によっては「害」と成る事もありす、 飼育してる地域によりおのずと投与の方法、量、期間も微妙に変わってきます。 継続的に検証し、最適な投与方法を各自が見つける事が大切です。 アカリンダニは産まれてくる内勤の新蜂に良く感染するように感じられますので春の越冬より 目覚めた時期から分蜂期に入るまで、 真夏を越して産卵活発となり越冬蜂に生まれ変わる時により感染が 拡大する傾向にあります。 この時期のメントール投与を的確に致しますと感染はある程度防げられますが約2割の群れは感染が見られ蟻酸パテの投与にて復活できました。 メントール メントールは主にアカリンダニ予防と位置付けて下さい。 分蜂取り込み後一ヶ月をめどにメントールを20gスノコ天板より投与開始(6〜7月) 1回目。 3か月後に再度20g投与(9〜10月) 2回目 。 翌年3月後半冬囲いを外した時期に15g投与 3回目。 これは感染の見られぬ元気な群れにです。 メントールはミツバチが嫌います、 分蜂取り込み時は逃げ去りますので確実に産卵開始の3週間後までは投与いたしません、 スノコの上にダンボールを敷、確実に2段目の巣落ち棒に巣板が絡むのを待ちます。 3週間後投与開始の時にダンボールを取り外し、トリカルネットに変えてお茶パックにメントールを20g入れて投与を開始いたします。 特に分蜂期から真夏を迎えるまではすぐにトリカルネットの目3ミリを 塞ぎますので 月2度は天蓋を取り外しネットの目詰まりを確認し、ひどい時はネットを取り換えます。 蜜蝋を出して巣板を造成するのは主に生まれたばかりの新蜂の様ですので活発に新蜂の生まれる春先はあっという間に塞いでしまいます。 作業する時は陽の光を天から入れないよう注意してください、曇りの日、あるいは朝、夕の作業に行うよう気を付けましょう。 メントールの投与量は最低の投与量です、 これ以下ですと効果が得られぬこともあります。投与は必ずすべての群れに投与してください。 蟻酸・蟻酸パテ 蟻酸、蟻酸パテは主にアカリンダニを消滅させることと位置付けて下さい。 これは感染確実、あるいは疑わしき群れにです。 月3回は内検を欠かさず底板より鏡を入れて観察を続け、 コンデジ、スマホ等で撮影し、常に巣箱内のようすを観察、把握します。 蜂数が減ったと感じた時に投与を開始する事が重要です。 蜂数が三分の一以下となると復活は非常に難しくなるので常に観察を怠らなくすることす。 しかし猛暑日のづく盛夏の時期は極力内検を控えて下さい、巣落ち、逃げ去りの原因となります。 一月も内険をしないのも手遅れの原因となりますが週に2.3度も干渉するのもミツバチは大変に嫌います。 特に観察窓を設置してる巣箱は注意が必要です。 過去には数箱に観察窓を執り付け中を覗いて結果的に最後はその巣箱全部が逃げ去りました。 人の心理として観察窓が湿気で曇りあまり見えなくとも毎日のように開けて見てたのが原因です。 もう10年も前からすべての観察窓はねじ止めとして塞いでしまいました。 観察窓は横からが主流です横から覗いても曇っていますし、蜂数の確認はできません、下からの撮影が効果的に短時間、数分で済みますし蜂数の確認には最適と思います。 元気な群れは底から手鏡で見ますと蜜蜂でいっぱい巣板は見えぬのが普通の健全な群れです。 感染が進むと徐々に巣板が見え始め、最後にはすべての巣板が見えてミツバチは巣板の間に少ししか 見えなくなります。こうなるともう手遅れとなります。 何より異常を感じたら速投与開始です。
蟻酸液体投与は 50パーセントに希薄した蟻酸を20CCキッチンペパーに浸してスノコ天板より投与。 再度書きます、 1クールは5日後に2回目、10日後に3回目、15日後に4回目ほどでダニは死滅します。 確実に感染な群れは2クール実施してください。 しかし、蟻酸は危険物です。取扱いには細心の注意を払い、ゴーグル、 ゴム手袋の着用は必須ですし間違っても臭いを嗅がぬように気を付けねば重大な事態となります。 自己の責任にて慎重にお願い致します。 蟻酸パテの投与は 上部のフィルムを三分の一〜四分の一カットしてスノコ天板より投与。 濃度が65パーセントです、拡散は徐々に30〜45日で拡散が終わるようにすることです。 概ね30〜45日出拡散は終わります、ダニはほぼ死滅となります。 カラカラに乾いた蟻酸パテ容器は レジ袋に包み冷暗所にて保管して置き、 次回の投与に液体蟻酸50〜60パーセント液を約30〜50CC継ぎ足しますとまた利用できます。 つまり再利用可能です。 蟻酸、蟻酸パテはメントール程ミツバチは嫌がりません。 現在はこの方法でアカリンダニに取り組んでおります。 メントール蟻酸とも拡散適温は12〜28度です。 蒸発した薬剤はともに空気より重く下に下がってきます。 投与方法は自然降下式のスノコ天板が最適と思います。 巣内温度が40℃になりますとメントールが解けまして液状化しますと ミツバチは死に至るか逃去となります。 温暖な地域での飼育は夏場の高温により過剰投与となります投与量を減らすか、 中止する事です。 巣箱の通気性を向上し、巣箱を完全に木陰とする工夫が必要です。 過剰な投与が続きますと最悪逃げ去ります。 巣内温度を継続的に測りますとその地域の巣内温度が把握できますが(T&D温度ロガー)大変高価です。 巣内温度の影響で11月後半〜2月中旬の間は蒸発しません投与は無駄となります。 11月後半までに巣内のアカリンダニを皆無にしないと春を迎えるのは非常に厳しくなります。 高冷地では冬季の投与はほぼ効果を得られません。 しかし、女王蜂の産卵はいかに高冷地でも立春と共に始まります。 2月中旬には巣内天板の温度は20度を超えているのが普通です。 立春が過ぎ1月もすると育児が活発となり、貯蜜も減り、巣屑もいっぱいにで来るのが健全な群れです。 この新蜂が誕生し始めて3週間後頃からまたアカリンダニは増殖を始めます、 時期的には2月20日頃からです、春になっての消滅はの例が多く見られます。 内検しご飯茶碗1杯ほどの蜂数でしたら感染を疑い蟻酸パテの投与で復活できますが女王が 健在であることが条件です。日本蜜蜂の女王蜂は最後まで感染いたしません、 働き蜂が減り温度を保てなくなり凍死してしまうのが普通です。 春先に感染し蟻酸パテの投与で復活できましても無事に分蜂できる群れは50パーセントとみて下さい。 まれに夏分蜂を起こした群れもいましたし、次年度まで分蜂しない群れもおります。 ギ酸パテの購入は「俵養蜂場」から購入できます。 ホームページから、注文メールを入れるか、ファックス、電話にてお問い合わせください。 獣医師の指導要綱が送られてきます、記入して送りますと対策を教えて頂けます。 先日届いたカタログには蟻酸パテが載っておりません、 確認いたしておりませんが品切れかもしれません。 まずは連絡する事です。
液体蟻酸は 「田中直染料店」から購入できます。 1便500CC 76パーセント液、です。 普通に宅急便で送られてきます。 平成31年3月 86net
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大変に長文となりました。
誤字脱字があろうと思います、 何卒ご容赦願います。
日本ミツバチ飼育者のかたは参考になさり、
楽しい蜂飼いライフが送れますよう祈ります。
Re: ダニ対策 - 奈良すずめ 2019/03/21(Thu) 21:07:12 No.17947 86netさん、ありがとうございます 大変参考になります
私も今日実家の群を見てきました 半年も放ったらかしだったのですが まあ元気にしていました
普通のダニが目立ち 羽のちじれた蜂も出ていましたので ちょっと心配ですが群全体は元気でしたから手当無しです サラリーマンの私には中々時間が作れません
Re: ダニ対策 - 霧島 2019/03/21(Thu) 22:20:38 No.17951 平成24年に養蜂振興法が改正され、毎年届け出を1月にして来ましたが5年経っても音沙汰無し。 霧島市の畜産課、農政普及の地域振興局、家畜保健衛生所が見に来るどころか電話の一つも有りませんでしたた。
1昨年自宅7群が消滅。 アカリンダニであることが筑波の前田さんによって確認出来ました。
一昨年より今年にかけて、山から降ろした4群にメントール、蟻酸パテ処方し、2群はすこぶる元気にし、雄蜂も生まれています。 残り2群はアカリンダニと蜂児捨ての重複で行く末が案じられたので市の畜産課、地域振興課、家保、獣医の四名を来て頂き検査をお願いました。
鹿児島は畜産県で黒牛、黒豚、鶏で忙しいのに来てもらっただけで嬉しく、30台前半と思われる獣医師よりその夜の20時にアカリンダニによる陽性であるとの診断結果をしてもらい早急の対応に感謝しました。
どれぐらいの検査結果が得られるか試してみたのに・・・・
行政も捨てたもんじゃない。ウ〜ン。。。Re: ダニ対策 - 青蜂@鹿児島 2019/03/21(Thu) 22:30 No.17952 86netさん、初めまして。 鹿児島県の鹿屋地区ではまだダニの被害は出ていませんが、県内でダニの情報を聞くようになってから86netさんのホームぺージを拝見していました。 天井板の改良やギ酸パテ、メントールなどを準備していますが何分実害が出ないと今のところ対岸の火事気分です。
先日、羽の先端がちじれた蜂が地表をはい回っていましたがこの症状はアカリンダニではないのでしょうか、少し心配しています。
Re: ダニ対策 - 86net 2019/03/22(Fri) 19:03 No.17953 青蜂さん、こちらこそ宜しくです。
先日、羽の先端がちじれた蜂が地表をはい回っていましたがこの症状はアカリンダニではないのでしょうか、少し心配しています。 2,3年前から分蜂期に雄蜂が羽根がちじれて舞えない蜂を見ました。どうもヘギイタダニに感染した症状です。 そもそも蟻酸パテはヘギイタダニの駆除に使われるものですのでその後は増殖せず今に至ってます。 羽化直後に屁に至だにに感染すると羽根がちじれるのが特徴のようですね。 Re: ダニ対策 - 青蜂@鹿児島 2019/03/22(Fri) 22:10 No.17956 86netさん、ありがとうございます。 次回、羽がちじれてはい回っている蜂を見かけたときはアカリンダニ駆除の予行練習でギ酸パテを試してみたいです。
分蜂の情報がチラホラ、キンリョウヘンも咲きだしたので忙しく楽しい時期になりました。
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